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現代の母子関係について思うこと

Aさんは元々子供好きであったことや、看護時代に出産を目の当たりにしたことから、助産師として長く活躍していた助産師さんです。

 

助産師として働いていたとき、特に興味深く感じたのがマタニティスイミングだと語ります。
マタニティスイミングは妊婦さんのために水泳プログラムです。
普通の運動に比べて水中で行うため、足腰への負担がなく、トレーニングができるため、体重のコントロールやリラックス、ストレス発散に役立ちます。

 

マタニティスイミングでの助産師としての仕事は妊婦さんがプールに入る前の検診です。
プールに入っても大丈夫かどうかの判断をするのが業務の一つです。
中には「少しお腹が張るんだけど」、「お腹が大きくなりすぎているのだけど」と相談を持ちかけられることも多々あったそうです。

 

そんな時「大丈夫よ」とAさんが言うことで、リラックスされる妊婦さんがとても多く、人から認められる、つまり自己承認欲求がとても大切なものだということに気付いたのだそうです。
そして自らが満たされている妊婦さんは、出産後もゆったりとした気持ちで子供と関わることができるのでは?と気づいたのだそうです。

 

こうした経験や、その後大学校に入学して改めて交流分析を基準とする人間関係からAさんは、昨今増えている親による子供への虐待や、子供が親の死を隠してしまう事件などが母子関係に問題があると考えるようになったそうです。

 

妊婦時代から母子関係をしっかりと築けることで出産後への子供にも良い影響があるということですね。
このように人に役に立てる仕事というのは看護師にとってとてもやりがいのある業務と言えるでしょう。


自信をもって働くために

マタニティスイミングの検診というのは、簡単なように見えて難易度の高い仕事です。
その場でプールに入っても問題ないかどうかを判断しなくてはいけないので助産師として10年くらいの経験が必要になります。

 

現場ですぐに判断するというのは自信がなくてはできないことです。
Aさんも若いころには自信がなく、判断に迷うことも多かったそうです。

 

看護師として勤務をした時には、余命の少ない男性を担当し、死とどう向き合うこともできずに、ただオロオロするだけだったそうです。
そんな自分を恥ずかしく思ったというAさんですが「そばにいてくれてありがとう」という感謝の気持ちがAさんの考えを変えました。

 

また出産間近の妊婦さんに付き添ったときには、まだ大丈夫だからとベテランの助産師が席を外してしまい一人で付き添うことになり、何をしていいのか軽くパニック状態になってしまったそうです。
しかし出産後に妊婦さんからお礼を言われたことでAさんは人のそばに寄り添うことの重要性を強く認識するようになったそうです。

 

Aさんいわく、技術が未熟であっても、仕事に時間がかかる人でもただそばにいるだけでも、相手のことを考えて一生懸命動いていれば評価されることもあるのです。
若くて自分に自信がないと感じる方でも、相手のことを思うことが大切だそうです。

 

今は不完全だったとしても、自分の強みを見つけて努力をすること。
そうすれば自分を認められるようになり、自身が沸いてくるようになるのかもしれませんね。

所属科の異動を伝えられた時、あなたならどうする?

最近では所属科の異動を伝えられた時、受け入れられずに病院を辞めてしまう人もいるそうです。

 

Aさんはそれがとても悲しいことだと語ります。
なぜなら、判断力を身につけ、相手に伝える技術を学ぶためにも一つの所属科だけではなく、色々な科を経験することが大事だからだそうです。

 

長く勤めた病棟から離れるのが怖い。
自分の力が発揮できないかもしれない。
上手く出来なかったらどうしよう。
そう悩んで病院を離れてしまうのではなく、ほんの一歩踏み出してみてください。

 

看護師に必要な判断力は患者さんとかかわることで身につきます。
例えば、ご高齢の患者さんが最期にお孫さんの声を聴きたいと言ったとき、若い看護師であれば微量点滴の機械をつけているからと断ってしまうかもしれません。

 

「生まれそう!」と飛び込んできた妊婦さんを若い看護師なら「非常識な人!」と切り捨ててしまうかもしれません。

 

そんな時、個々の状況に応じて適切な判断を下し、事情をおもんばかることができるのがベテランの強みです。
そしてその知識は一人で独占するのではなく、周囲の人に伝えなくてはいけません。

 

それは一つの科で働き続けるのではなく他の科に勤めてみることで身につくことでもあります。
せっかくのチャンスを棒に振るのではなく、ぜひ飛び込んでみてください。
その経験は、あなたを苦しめるものではなく、ステップアップになるのではないでしょうか?
ぜひ足踏みするのではなく、挑戦してみましょう。