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患者さんに寄り添うということ

総合病院で看護部長をしているKさんのお話です。
Kさんは新人時代、先輩方から「仕事が遅い」と注意されることが多かったそうです。
しかし、勤めているうちに自分なりの看護スタイルを貫きたいと思うようになったそうです。

 

それが、患者さんに寄り添うということだったそうです。
初めて軽度の認知症の患者さんとかかわった時に、じっくり話を聞いてあげることで
家族のように頼られるようになったそうです。

 

看護師は仕事ですから、家族と同じようにというのは
本来は差しさわりのあることでもあるのですが、患者さんに頼られることで
Kさんは仕事にやりがいを感じるようになったそうです。

 

それからKさんはどんな患者さんであっても、分け隔てなく
患者さんやそのご家族との対話をとても大事にし、心を傾けて接するようにしたそうです。

 

ところが、あるとき先輩の一人が「患者が生意気なことを言う」と
Kさんに愚痴ったのです。
その先輩は医師とも対等に話せるくらいの知識も経験もあるベテランのナースで
仕事もテキパキとしていてKさんの憧れの人だったのです。
Kさんはとてもショックに思ったそうです。

 

この先輩のようにテキパキと効率よく仕事ができるようになることを
目指していたKさんは、これは違うと思ったそうです。
自分のスキルアップはとても大事なことですが、そのことばかりに目が向いてしまうのは
自分の目指す看護ではないと感じたのです。

 

改めて患者さんにとって必要な看護とは何か。
自分は何を大切にしたいのかということがはっきりしたそうです。

高齢者を看護するということ

現在看護部長として医療の最前線で働くKさんは
働きしてから5年目頃に看護師としての転機が訪れたのだそうです。

 

それは今まで勤めていた糖尿病に特化した内科から整形外科病棟に移った時の話です。
整形外科には術後のリハビリを頑張る高齢者がたくさんいたそうです。
80代、90代の患者さんやご家族に、より理解を得たいということから
出来る限り看護計画について話し合う時間を取ったそうです。

 

中には医師に任せるからと鬱陶しがられることもあったそうですが
自分が思っていた以上に患者さんやそのご家族から感謝されることもあったそうです。

 

こうした患者さんとの触れ合いを重視した結果、高齢者のケアに目覚め
もっと高齢者に関わりたいと高齢者医療の先駆者的な役割の総合病院へと転職したそうです。

 

看護は教科書通りに行かないことも多い、とKさんは語ります。
だからこそ人は誰でも可能性に満ちていると感じるそうです。
勿論高齢者の方々は体力も低下しているので、急に回復して良くなるということはありません。

 

しかし、看護師の一言で驚くほど前向きに患者さんがリハビリに取り組むこともあります。
放っておくと体力はどんどん低下してしまい、具合は悪くなっていきます。
高齢者の場合現状を維持するだけでも一苦労なのです。

 

こうしたサポートはそばで見守っている看護師にしかできないことでもあります。
そうした看護師の魅力を知ってしまうと、Kさんのように
看護師という仕事にやりがいを感じることができるようになるのではないでしょうか?

自分にできないと諦めないで欲しい

今は看護部長として多くの看護師を束ねる立場のKさんですが
新人時代を思い返すと決して優秀な人材ではなかったそうです。

 

高齢者の看護を通して、自宅に帰りたくても帰れないという状況の人を見て
患者さん本人だけではなく家族とも接していくことで
状況が改善するということが何度もあったそうです。
Kさんはあきらめないことの重要性を痛感したそうです。

 

同時に看護師という仕事も諦めないことが大事だとKさんは語ります。
自分にはできないと決めつけてしまっては何もできない。
新人のうちは仕事ができないのが当たり前なのです。
最初からなんでもできる人はいません。
失敗を繰り返しながら、成長するのです。

 

だからこそ「何ができるようになりたいか」ということが重要なのだそうです。
できないことを認めることも大事です。
認めるから周囲からの助けも得られるのです。

 

Kさんも今でも多くの人にたすけられていると笑います。
看護部長として活躍している現在でも、すべてのことは完璧にできないそうです。
時には反省することもありますが、周囲の人の助けがあるので仕事が回るのだそうです。

 

仕事をあきらめるのは簡単です。
いつでもできることですから「何ができるようになりたいのか」を良く考えてみてください。