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これまでの職歴

看護師Kさんの転職データ
看護学校卒業後、系列病院へ就職するもすぐに民間病院へ転職。
夢である助産師の資格取得を目指すものの断念。
現在勤務する病院へ転職し産婦人科勤務を経て現在は外科に異動。

 

看護学生時代に立てた「助産師なる」という目標を達成すべく、9年間にわたって資格取得にチャレンジし続けてきました。

 

その間、転職を4回もし、「腰を据えて学ぼう」と看護短期大学へ入学したこともありました。しかし、夢が叶うことはありませんでした。

 

 

今思えば、最後の方は完全に 意地になっていましたね。

 

「助産師としてこんな仕事がしたい」ではなく、助産師になること自体が夢になっていたのです。

 

「少しでも助産師に近い職場で働きたい」と 産婦人科を中心に勤務してきましたが、それがかえって「資格を持っていない私は一人前じゃない」と 自分を追い込んでしまっていたのです。

 

そんな精神状態では、いい仕事ができるはずがありません。

 

 

そんなある日のこと、異動の希望を募る連絡がありました。

 

「現状を打開するには 思い切って環境を変えるしかない」と考え、これまでこだわり続けてきた産婦人科という職場から離れる決断をします。

 

「もし希望が叶わなかったら 看護師を辞めよう」とまで覚悟もしていました。そして、外科への配属が決定。大きな転機となりました。

助産師への執着が仕事に悪影響を及ぼす

助産師になりたいという思いから、産科婦人科病棟での仕事に携わります。

 

しかし、「資格をもたない私は一人前ではない」と自分を追い込み、助産師への思いが辛くなっていきます。

 

 

そんなある日、強迫観念ともいえる助産師への思いが、ついに仕事にも悪影響を与えてしまいます。

 

ターミナル期の患者に対し「辛いのはお互い様じゃないですか」と言ってしまったのです。

 

 

思わず口から出てしまった言葉。私にとっては何気ない一言でした。

 

しかし、患者さんが受けた衝撃は大きかったようです。

 

他の看護師から「あの患者さん ひどく落ち込んでいたよ」と聞かされたのです。

 

そして初めて、自分の言動の軽率さに気付かされます。

 

 

「自分の生き方に満足できていないのに、患者さんのケアなんてできるはずがない。」

 

そう思うようになり、すべてから逃げ出したい気持ちになりました。

自信を回復する切っ掛けとなったエピソード

産科婦人科から外科へ異動する少し前のこと。ガンの告知を受けた患者さんと話す機会がありました。

 

私自身、健康診断で大きな病気の可能性を伝えられていたこともあり、その患者さんの気持ちが痛いほど分かったのです。

 

患者さんの不安や悩みなどを聞きながら、私の気持ちも包み隠さず伝えました。

 

 

すると、そのやり取りが良かったようで。その患者さんが一時的に退院する際、「心を込めて話してくれたのが嬉しかった」と涙を流して喜んでくれたのです。

 

「この仕事をやってきて良かった」と感じた瞬間でした。そして、自分に自信が持てたエピソードでもあります。

 

 

この出来事を切っ掛けに、「本当に大切なのは、私にしかできない方法で患者さんの支えになること。助産師として働けるかどうかや、資格をもっているかどうかではない。」と気付かされました。

 

そして、「助産師というのは、そのための1つの方法でしかない」と思い知ったのです。

大きな転機となった外科への異動

外科への異動は、状況を好転させました。看護師という仕事を楽しめるようになったのです。

 

助産師を目標に転職しながら産婦人科にこだわり続け、自分を追い詰めるばかりの頃とは ずいぶんと違います。

 

 

また、仕事上の視野も広くなり、看護師としての生き方そのものにも幅が出てきました。

 

外科で働くようになってから、患者さんやご家族に声を掛けられることが多くなったのです。

 

どうやら、助産師へのこだわりがなくなることで心に余裕ができ、それが表情や仕事にも表れているようです。

 

「これが看護師の仕事の喜びだよね」と、ワクワクしながら働いています。

 

 

目指していた資格は取れませんでしたが、今の職場に来て、それよりも大切なものを手に入れることができました。

 

「夢は絶対に諦めてはいけないもの」と思っていましたが、そうではない時もあるんですね。